2020.08.26

ヤフーとヤマト運輸、 CtoCで非対面の配送を強化 ポスト投函、置き配など利用しやすく

ヤフーとヤマト運輸は8月24日、インターネットオークションサービス「ヤフオク!」、フリマアプリ「PayPayフリマ」において、非対面配送の連携を強化すると発表した。両社が提供している全国一律の配送サービス「ヤフネコ!パック」のポスト投函型のサービス「ネコポス」の送料を9月1日から値下げし、今秋には「置き配」などを利用者が選択できるEC向け配送商品「EAZY(イージー)」を「PayPayフリマ」に導入する。8月24日からは、無人の宅配便ロッカー「PUDOステーション」の設置希望アンケートを開始。ポストや宅配便ロッカー「PUDOステーション」からの非対面発送、ポストインや置き配による非対面受取のしやすさ向上を図り、「ヤフオク!」「PayPayフリマ」利用者の非対面配送を推進する。

9月1日から送料を値下げする「ネコポス」は、ヤフーとヤマト運輸の両社が提供している全国一律の配送サービス「ヤフネコ!パック」の中のポスト投函型のサービスで、出品者が負担する場合の送料が従来の全国一律195円(税込)から、個人間取引の中で「ネコポス」最安の全国一律170円(税込)になる。また送料を落札者が負担する場合も、210円(従来225円)に変更する。一般的なポストにそのまま投函可能なサイズ(A4サイズ、厚さ2.5cm、1kg以内)で、非対面配送が手軽に実践できるサービスとして、これまで以上に利用しやすい価格にしたという。


9月1日から「ネコポス」の送料値下げ

「PayPayフリマ」に今秋導入するという「EAZY」は、EC利用者の多様なニーズに徹底的に応えることを目指したというヤマト運輸の新商品。ユーザーは通常の対面受け取り以外に、玄関ドア前、自宅宅配BOX、ガスメーターBOX、物置、車庫、自転車のかご、建物内受付/管理人預けなど、希望の場所や日時に合わせた非対面での商品受け取りが可能。さらにクロネコメンバーズのユーザーは、コンビニエンスストアや宅配便ロッカーPUDOステーション、宅急便センターでの受け取りなども選択できるという。配達員が配達する直前までWebサイトで受取場所の変更ができるため、急な用事やその時の天気などの都合に合わせ、受取場所を自由に変更できるという特徴も持つ。ヤフーが運営するECモール「PayPayモール」「Yahoo!ショッピング」の一部のストアには導入を完了しており、今秋の「PayPayフリマ」への導入の後、「ヤフオク!」でも対応予定としている。

設置希望のアンケートを開始した「PUDOステーション」は、パックシティジャパンが運営するオープン型宅配便ロッカー。駅、スーパー、コンビニ、ドラッグストア、駐車場、公共施設など便利な場所に設置しており、24時間都合のよいタイミングで宅急便の「受け取る」「送る」に利用できる。今回の連携強化にあたり、Yahoo! JAPAN上の「ヤフネコ!パック」ページにおいて「PUDOステーション」の設置希望場所に関するアンケートを開始しており、一般ユーザーからの回答を9月21日(予定)まで受け付けている。アンケートの集計結果は、ヤマト運輸とパックシティジャパンが分析し「PUDOステーション」の増設場所候補を検討していくとしている。

新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けたEC需要の高まりの中、ポスト投函型の配送サービス「ネコポス」の取扱量は、4月~7月までの累計で47.9%増加。購入者とセールスドライバーの接触が避けられ、非対面での受け取りを希望する利用者からも評価を得ているという。また、ヤフーとヤマト運輸が協力し、3月にWeb上で実施した「PUDOステーション」での受け取りを活用した発送キャンペーンが好評を博し、キャンペーン実施後は「ヤフネコ!パック」の発送における「PUDOステーション」全体の利用率が約2倍に増加したとしている。厚生労働省が示した「新しい生活様式」では、基本的感染対策として「身体的距離の確保」が挙げられているとともに、日常生活においては「通販の利用」が推奨されている。両社はこうした背景を受け、「ネコポス」「EAZY」「PUDOステーション」の利用を通じ、個人間の取引における非対面の配送連携を強化に至ったとしている。また今後も「新しい生活様式」に順じた、ユーザーがより安全で安心、かつ利便性高く利用できる配送サービスを提供していく考えを示した。

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