食品のサブスクリプションサービスを提供するオイシックス・ラ・大地はこのほど、がん治療中の方とご家族の食事サポートを目的としたミールキットコース「がん患者さんとつくった ヘルスケアOisix」は、抗がん剤治療を始める前に知ってほしい「食事と栄養」に関する情報冊子を作製した。治療中の体調変化と食事の工夫、血液検査から分かる栄養状態や注目の栄養素などを分かりやすく紹介しており、全国の医療機関で5月29日より順次配布している。
オイシックス・ラ・大地は、2024年5月より、がんの治療をしている人と家族の食事サポートを目的とした「がん患者さんとつくった ヘルスケアOisix」を展開。国内外のガイドラインや研究結果を元に医師・管理栄養士が監修したミールキット「ヘルスケアKit Oisix」を提供している。

▲「がん患者さんとつくった ヘルスケアOisix」
この取り組みで得たノウハウを活かし、このほど、医療関係者の協力を得て、抗がん剤治療を始める前に知っておきたい「食事と栄養」に関する情報冊子を作製した。
がん治療に向き合う人に向けて、治療と食事の関係や栄養の基礎知識をわかりやすく紹介しており、治療中に起こりやすい体調の変化と、それに応じた食事の工夫、血液検査の数値から見える栄養状態のヒント、炎症や抗酸化のしくみ、注目される栄養素についても、科学的根拠に基づいた情報をやさしい言葉でまとめている。
抗がん剤治療経験者や医療関係者にヒアリングを実施し、実用性を重視。治療前などの初期段階で導入的な資料として、安心感を持って読み進められる構成を心がけている。治基礎的かつ実践しやすい内容への工夫として、治療前からの介入ニーズに着目。副作用前に基礎的・実践的な情報を提示し、患者側の実行のハードルを下げる構成を採用している。
アルブミンやCRPなどの指標を提示し、食事と体調のつながりを見える化。食事によってどのような改善が期待できるかを併せて示すことで「行動につながる資料」となるよう配慮しているほか、一人暮らしや高齢者でも手軽に栄養を摂れる提案を掲載し、調理の工夫も合わせて紹介。イラストを使い、身近な実例を分かりやすく掲載することで、誤解を正し、不安を減らすやさしい情報設計を心がけている。
「食事と栄養」に関する情報冊子は、全国の医療機関に無料配布し、抗がん剤治療を開始する際のガイダンス等で活用してもらうほか、今後、Webサイト等でのダウンロードも予定している。
がん治療に耐えうる体力を維持するために、適切な栄養状態の維持は重要だ。栄養状態が良いと治療の経過も良くなることが研究からもわかっており、アメリカのがん患者向けの主な5つのガイドラインでも、治療中から治療後の適切な体重維持と健康的な食事が勧められている。
抗がん剤でのがん治療の経験がある全国の30~60代の男女300名に、がん治療と食事に関する調査を実施したところ、51%が「抗がん剤治療中に食事の面で困ったことがある」と答え、具体的には、50%前後が「食欲不振や吐き気・嘔吐で食べられる量や種類に制限が出る」と回答した。
▲抗がん剤治療中に食事の面で困ったことがあるか抗がん剤治療前に知りたかった情報を聞くと、43%が「抗がん剤治療中の生活の変化とその対策」、約30%が「特定の副作用を押さえる効果が期待できる栄養素や食事、食事以外の対策」と回答した。一方で、抗がん剤治療中の食事や栄養補給に関して、自ら医療関係者に相談した人は21%に留まっており、その中で「悩みや不安がかなり解消した」と回答した人は22%のみという結果となった。
▲食事の面で困ったことは具体的に何か

▲抗がん剤治療前に知りたかった情報は何か

▲抗がん剤治療中の食事や栄養に関して医療関係者に自ら相談したことはあるか

▲医療関係者に相談した結果悩みや不安は解消されたか
抗がん剤治療中の食事や栄養に関して、医療関係者からも「抗がん剤治療を開始する前から栄養状態を意識してほしいが、患者さんもなかなか食事まで意識が向かない」「治療がはじまった後に生じる副作用への一般的な対処方法の案内多くなってしまう」という声が上がるなど、抗がん剤治療を支える食事・栄養状態に関しては情報を提供する側も課題を抱えていることが分かったとし、「食事と栄養」の冊子により、その解決を支援する。