2020.08.10

【注目通販企業に聞く】テレビ東京ダイレクト 遠藤孝一社長「テレ東のリソースからマネタイズ」

遠藤孝一社長


テレビ東京ダイレクトの2020年3月期売上高は前期比7.2%増となり、3期連続の増収を達成した。新規事業へも積極的に取り組んでおり、今年は長野・伊那市との包括連携協定を締結したほか、ベンチャーキャピタル(VC)への出資なども行っている。遠藤孝一代表取締役社長に、新規事業への取り組みや今期の抱負を聞いた。


売上は7.2%増の148億円強に


――前期(2020年3月期)の売上高は。

前期比7.2%増の148億3700万円だった。売り上げ予算は0.9%減だったので計画よりも上振れている。計画を上回ったのは積極的に枠を購入したことと、想像以上に食品通販の「虎ノ門市場」が順調に推移したためだ。営業利益は前期比4.4%増の9億4000万円だった。

――前期売上高のうちテレビ東京ダイレクトの通販部門による売上高は。

売上高の内訳は、テレビ東京のショッピングが71億6000万円、虎ノ門市場は23億8700万円、残りが旅事業と代理店事業と海外事業だ。

――今期の売り上げ見通しは。

予算上では0.7%増の149億3500万円で横ばいを見込んでいる。この予算は東京オリンピックの延期が決定してから予算を修正したもので、新型コロナウイルスの影響も踏まえて作った予算だ。

――第1四半期を終えたが今期の営業状況は。

第1四半期は堅調だった。4月は苦労したけれども、5月、6月ともに堅調だった。4月はコロナの影響によって、消費者の意識が生活必需品を中心とした方向に流れたと思う。だがコロナとの共存が長くなる中、5、6月は家庭内で快適に過ごすためのグッズが通販で売れている。例えば、キッチン用品とか掃除用品、風呂周りの商品などだ。逆に外で消費するような靴やかばんは売れなかった。4月から虎ノ門市場の放送枠を拡大したことも堅調の一因と捉えている。

――今期はどのような方針で臨んでいるのか。

いろいろ新しいことを楽しくやっていきたいと考えている。特にテレビ東京グループ全体が物販に対する意識があるので、いろんなことを考えている。私としては、グループの放送枠を、どんどん買っていこうと思っている。それによって売り場面積は広がるし、ゴルフクラブのように番組から商品を売っていくようなことを積極的に手掛けていきたい。


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