2020.08.08

【注目通販企業に聞く】 カタログハウス 松尾隆久社長「固定客との関係を維持する」

松尾隆久社長


新規参入増加で生き残りの時代


――今年1―3月は新型コロナウイルスの影響があったと思うが、それによる販売状況への影響は出ているのか。

マスクや空気清浄機など品切れになった商品もあるが、それよりも当社は媒体制作を内製しているので、制作の進行に影響が出て「通販生活」の発行が遅れている。夏号は4月上旬に発行していたのが下旬になり、盛夏号も6月下旬の発行が7月下旬となっている。取材や撮影、商談もままならないし、制作面では結構影響がある。例えば撮影などはテレワークで対応できるものではないので、これは仕方がない。

――ただ、通販事業者においてはコロナ禍の状況で、かなり健闘している。

おそらく、国が「通販を利用しましょう」と呼び掛けたのは初めてだと思う。「急がない買い物は」というただし書きは気に入らないが、そういう意味ではこのような状況下で通販は強いと思う。しかし、これから先は通販市場への新規参入が増えてくるのではないか。今まで通販に力を入れてこなかったところが力を入れてくる。今後いつ、店舗を閉めなければならなくなるか分からないからだ。だから通販事業者にとっては安閑としていられない時代になっていくだろう。かといって大手流通と同じもの売ってもかなうわけはないので、その中で特徴を出して生き残っていくのが、これからの課題だと思う。


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