2020.02.13

丸井グループ 、“D2C”で若者取り込む 新会社で資金調達やリアル展開を支援

D2Cの仲間を募る意味で「この指とまれ」のボーズにて撮影。写真左からFABRIC TOKYOの森雄一郎CEO、スパーティーの深山陽介社長、D2C&Co.の加藤浩嗣社長、丸井グループの青井浩社長、BASEの鶴岡裕太CEO、Takramの佐々木康裕氏


D2Cに毎月投資


丸井グループはオープンイノベーションを通じた企業価値創造のため、すでに約130億円の投資を実施しており、D2Cブランドへも50億円を投資している。23年3月期までに170億円を投資する計画があり、新会社では30億円をD2Cブランドに投資する予定だ。

「1カ月に1社ぐらいのペースで投資先を増やしていきたい」(D2C&Co.の加藤社長)と話す。


投資の方針を語るD2C&Co.の加藤浩嗣社長

初期投資は少ないが成長期に運転資金が不足しがちなD2Cブランドに融資も行う。D2Cブランドだけに限らず、エコシステムを支える製造会社なども支援する考えだ。

丸井グループの店舗網を生かし、リアル店舗の展開も支援する。接客経験が豊富な丸井グループのスタッフを生かしたリアル店鋪の運営受託も行う。

新会社でD2Cのキュレーションサイトも開設する。D2Cブランドの集客やブランド間の相互送客を支援する。

「プロジェクトを進めているが、具体的な開設時期はまだ言えない。開設時には出資企業のブランドを中心に紹介するが、今後はさまざまなブランドを取り上げていきたい」(同)と話す。

リアルで顧客獲得効率化


丸井グループが出資するD2Cブランドなどとのトークセッションでは、今回の取り組みの評価や、D2Cビジネスの課題などについて意見が交わされた。


トークセッションでは丸井グループへの期待やD2Cの本音を紹介

ヘアケアブランド「MEDULLA(メデュラ)」を展開するスパーティーの深山陽介社長は、「D2Cは成長すると資金不足に陥る。丸井グループで人・物・金をトータルに支援してもらえるのは心強い」と話す。

ビジネスウェアブランド「FABRIC TOKYO(ファブリック・トウキョウ)」を展開するFABRIC TOKYOの森雄一郎CEOは、「オンラインの顧客獲得コストは、5年間で1.5~2倍になった感覚だ。リアル店舗を展開することで顧客獲得効率が高まっている。オンラインだけより数十%改善した。顧客単価も2.5倍くらい上昇した。オンラインだけのころは1万5000~2万円くらいだったのが、リアルも展開することで4万5000~5万円くらいになった。当社も丸井に出店し、集客を伸ばすことができている」と話す。


「D2C&Co.」

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