一般財団法人高知県地産外商公社は5月に、高知県の特産品を販売するECサイト「まるごと高知オンラインショップ」を開設した。東京・銀座にある店舗で取り扱っていない冷凍の牛肉などを販売し、店舗とは異なる顧客の獲得を目指している。
新型コロナウイルスの影響により、4月11日から5月30日まで店舗の営業を停止していた。店舗以外の販路を拡大するため、ネット通販を開始した。サイトへの会員登録は必要なく、ネットで購入できるのが特徴だ。
これまで店舗では取り扱いが難しかった商品を販売している点を強みにしていく。高知県の特産品である「土佐あかうしモモ肉ブロック」や、わら焼きのカツオのたたきの冷凍販売を行っている。商品販売ページで、肉の焼き方など実際の調理方法を詳しく紹介している。
こうした商品は、店舗で保存や在庫管理が難しかったため、販売していなかった。従来の来店客とは異なる顧客がECサイトには流入しているという。店舗は年配の利用者が多かったが、ECサイトにはこれまでにない商品を購入できることに魅力を感じた30~40代の顧客が増加傾向にある。
現在、冷凍商品を中心に6品目をネットで販売している。7月中には高知県の名産品のゆず、ボンタンなどを使用したシャーベットをラインアップに加え、新規顧客獲得を強化していく。
平均購入単価は、約5000円で推移している。プロモーション戦略局の野戸昌希チーフディレクターは、「ECサイトは開設したばかりだが、予想以上の反響がある。サイトの利用者が増えているので、今後は名産品である地酒もネットで販売できるような体制を構築していきたい」と話している。
「まるごと高知オンラインショップ」 
