2020.06.27

ガラパゴス、AIで迅速・安価にLP制作する「AIR Design for LP」を70社超提供 オルビスはCVR1.6倍に

中平健太社長

ガラパゴスは2019年7月、AIを活用しランディングページ(LP)を迅速かつ安価に自動制作するサービスの提供を開始した。オルビスなど大手化粧品通販会社にも導入し、転換率(CVR)が1.6倍に改善した実績を出している。すでに70社以上に有償でサービスを提供し、注目度が高まっている。

「AIR Design for LP(エアーデザイン・フォー・エルピー)」は、AIが4万件のデータを収集・分析し、ターゲットに合わせてCVRの高いLPデザインを自動で制作するサービス。

導入企業はLP制作を丸投げでき、制作会社に外注するよりも、迅速かつ安価に制作できるという。毎月、LPを1ページ作成できるライトプランは月額30万円だ。

「当社は製造現場の自動化を支援するコンサルティングファーム出身の3人で立ち上げた会社。サイトやアプリの制作を手掛ける中で、デザインの領域もAIを活用することで圧倒的に生産性を向上できると考えた。バナーの自動制作から提供し、マーケティング領域で活用できるLPとバナーの自動制作サービスを提供している」(中平健太社長)と話す。

4万件超のLPデータを収集・分析


広告の出稿ボリュームが多く、画像の改変頻度が高いLPはパフォーマンスが高いと仮設を立て、AIが4万件のデータを分析した。LPの構成要素である画像やキャッチコピーを細かく因数分解し、パターンを学習している。

「AIは『美容系で20代の女性向けならこのデザインがCVRが高い』という感じで、商材やターゲットに合わせたデザインを制作できる。LP制作会社が40日間かかるものを、10日間で制作が可能。コストも安価で、何パターンも提案できる。導入企業は迅速にたくさんのパターンを試せるので、おのずとCVRは高まる」(同)と言う。

LP制作の作業はAIだけで完結するのではなく、細かいライティングやブランディングを意識したデザインの調整など最終工程は人が手掛ける。

「これまでの外注がフルオーダーだとしたら、当社のサービスはセミオーダーというイメージ。CVRの向上を期待できるデザインのベースはAIが制作し、人が調整することで、導入企業の8割以上はCVRが向上できている」(同)と言う。

実際、同サービスを導入したオルビスは、約3カ月でLPのCVRが1.6倍に向上したという。

ガラパゴスはバナーの自動制作サービスも提供しており、今後は動画広告の自動制作サービスも提供する計画だ。マーケティングにおいて、人頼りだったクリエーティブ領域の生産性向上を、さまざまなサービスで支援する。

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