2020.06.26

【ECソリューションマップ2020〈ECサイト構築サービス編〉】注目14サービスの戦略解説 「カオスマップ」「比較表」も掲載


圧倒的シェアの国内サービス


インスタントカートや海外システムは、勢いがあるものの、圧倒的なシェアは国内の有料サービスが占めている。豊富な実績は、本格的にEC事業を展開する際に安心感がある。

「総合カート」は大きく、機能カスタマイズに対応しない「クラウド(ASP)サービス」、機能カスタマイズに対応する「クラウドサービス」、機能カスタマイズを前提とした「パッケージシステム」に分類できる。

機能カスタマイズに対応しない「クラウド(ASP)サービス」は、個別の要件に合わせた開発はできないものの、一般的にECサイトを運営するための機能はそろっている。サービスによってコストはさまざまだが、比較的手軽に導入できる点が魅力だ。

「MakeShop(メイクショップ)」「futureshop(フューチャーショップ)」は機能性が高いだけでなく、サポートや連携機能も充実しており、売り上げ規模が大きい導入店舗もある。



注目度上がるクラウド


機能カスタマイズに対応する「クラウドサービス」は、機能が自動的にアップグレードするASPの良さと、カスタマイズに対応する「パッケージ」の良さを兼ね備えている。

この領域では、「ebisumart(エビスマート)」が高い導入実績を誇る。他にもソリューションはあるが、運用面のハードルが高いせいか、参入しても撤退するケースもある。

GMOメイクショップやw2ソリューションは、カスタマイズ対応しないASPから、カスタマイズ対応するクラウド版まで幅広くソリューションを用意している。企業の成長に合わせて、サービスをシームレスに移行できる点も強みとなっている。

中堅・大手向けのパッケージシステム


「パッケージシステム」で導入実績が豊富なのは「ecbeing(イーシービーイング)」だ。アパレルや食品、家電など、さまざまなジャンルの大手企業に導入している。

パッケージ大手のコマースニジュウイチは今年1月、ASP大手のEストアーの子会社になった。Eストアーグループでは、中小企業向けのASPから、大手企業向けのパッケージシステムまで提案できるようになった。マーケティング支援にも注力しており、EC事業者を包括的に支援できるとしている。

専門カートはリピート、BtoBの競争激化




「専門カート」では、「リピート」「BtoB」「越境EC」領域のサービスが多い。

「リピート」では、健康食品や化粧品などの定期購入型の単品通販商材での導入が多い。ただ、リピート向けのカートは近年、定額制で商品やサービスを提供する「サブスクリプション」や、メーカー直販による「D2C(ダイレクト・トゥ・コンシューマー)」などサービス事業者にも導入が増え、商材の幅は広がっている。

BtoCに比べ、BtoB事業者のEC活用が遅れていたこともあり、ここにきてBtoBカートの導入が拡大している。それに合わせてBtoBカートのサービスも広がりを見せている。


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