2024.02.16

アルペングループ、 EC旗艦倉庫を愛知に今春開設 成長するEC市場と多様化する顧客ニーズに対応

スポーツ用品販売のアルペンはこのほど、新物流戦略の1つに掲げる「ECのサービスレベルの向上」の一環として、愛知県稲沢市に、延べ床面積1万坪のEC旗艦倉庫「中京フルフィルメントセンター」を2024年春に開設すると発表した。成長するEC市場と多様化する顧客ニーズに対応する。

各種スポーツ用品、アウトドア用品などの商品開発、販売を展開するアルペンは、2024年春にEC旗艦倉庫「中京フルフィルメントセンター」を愛知県稲沢市に開設する。丸徳産業の「堀之内物流センター」内に開設する本施設は、延床面積が3万3604.90 ㎡(約 1万0165.48坪)、地上3階建て。

アルペンは、アパレル、シューズ、小物(フィットネス用品等)、大物(キャンプ用品等)など、非常に幅広いカテゴリの商品を取り扱っている。これらを顧客に迅速かつ効率的に供給するため、アイテムや大きさなどの種類別に物流網を整流化し、物流システムの再構築を図る新物流戦略を立案、実行しており、「店舗までの供給リードタイムの短縮化の実現」「梱包方法の改善による店舗品出しまでの作業簡素化」「出荷物量コントロールによる庫内作業人数および配送の最適化」「成長を続けるECのサービスレベルの向上」の実現を目指している。

中でも「ECサービスレベルの向上」に向けては、ビジネスの成長に応じた段階的な自動化と省人化へ投資が必要と考え、2018年にEC物流拠点である「東日本フルフィルメントセンター」(千葉県印西市)を立ち上げており、今回開設する「中京フルフィルメントセンター」は、中京エリア初の自社EC専用倉庫となる。

「中京フルフィルメントセンター」開設の目的には、愛知県にEC倉庫を開設することによる西日本エリアへの配送リードタイム短縮を挙げた。また、愛知県には、メイン拠点となるディストリビューションセンター(在庫型物流センター)が存在するため、千葉県にある「東日本フルフィルメントセンター」より迅速に商品の供給、および店舗向け在庫との共有が可能であり、取り扱いアイテムの拡大と在庫高のコントロールを実現し、顧客のニーズに柔軟に対応する。

旗艦倉庫として延べ床面積1万坪の広さを確保することで、ささげ機能の一部であるEC商品の撮影スペース拡張を実現し、さまざまなカテゴリの商品の販売サイト登録を迅速に行い、今まで以上に強固で効率的な物流体制の構築を目指す。

アルペンでは2018年、1つ目のEC倉庫である「東日本フルフィルメントセンター」にギークプラス社製の自動搬送ロボット「EVE シリーズ/P800R」を導入しており、現在は216台のロボットが稼働している。ロボットの導入により、2023年時点(2018年対比)で生産性は4倍向上しており、出荷リードタイムを1/2に短縮することに成功している。


▲ギークプラス社製の自動搬送ロボット「EVE シリーズ/P800R」を導入

その生産性や保管効率の高さ、需要に合わせて流動的に倉庫内のレイアウトを変更できる点に加え、自社のオーダー特性に応じたロジックの変更・プログラミングの構築など、これまでの「東日本フルフィルメントセンター」おける実績から、新たに開設する「中京フルフィルメントセンター」においても継続導入を決定しており、立ち上げ段階では29台のロボットで運営を開始。ECビジネスの成長に応じて順次拡張するとしている。さらに導入するロボ棚の高さを1.2 倍へ変更し、保管スペースを増加したことで、保管効率の向上も図る。


▲ロボ棚の高さを1.2 倍へ変更

ギークプラス社との協業を一層強化し、ソリューションベンダーとして継続的な支援を受け、国内トップレベルの作業生産性とサービス向上を目指す考えを示した。




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