2020.06.17

【記者コラム】コロナ禍で男性のスキンケア意識高まる、意外な端緒で

バルクオムのスキンケア商品が売り上げ好調

D2Cでメンズスキンケアの通販を手掛けるバルクオムは、5月度のEC売上高が、前年同月比150%増となった。担当者に理由を聞くと、新型コロナの影響でオンライン会議をする人が急増したことに言及。「当社の主なお客さまは20~40代の男性。オンライン会議の影響で、自分の顔のコンディションを見直す時間がかなり伸びている」(担当者)と言う。なるほど、とふに落ちた。

コロナ禍で在宅勤務が定着し、毎日のようにオンライン会議に参加している社会人は少なくないだろう。多くの場合、画面上には自分の顔も写る。自身を思い返せば、「今日は肌の調子が良くない」「ニキビができてしまいそうな箇所がある」などと、おのずと肌のコンディションを見直す機会になっている。

「多くの男性は、洗顔、入浴、お手洗い以外で自分の顔を見ることは少ない。コロナ前と比べ、オンライン会議によって圧倒的に自分の顔を見る機会が増えている」(担当者)。スキンケアを心掛ける人が増えるのは自然な流れに思える。流行した「オンライン飲み会」の開始前に、スキンケアにいそしむ人も多いだろう。

売り上げを伸ばしている理由は他にも、バルクオムがウェブ上のマーケティングを得意としていることや、人気タレントを起用したCMの開始が挙げられる。外出自粛の影響で、外食やレジャーにお金をかけなくなったことから、自宅で楽しめるスキンケアやヘアケアに関心を持つ人が増えたことも理由だ。

スキンケアの習慣が一度定着したら、続ける人は多いと思える。スキンケアを手掛ける各社は、コロナ禍の出口に向かって「追い込みどき」かもしれない。

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