2020.06.09

【記者コラム】官民の力結集、『玉ねぎ』を救え!

出荷できない玉ねぎが400トン


岡山県の笠原市には干拓地を活用した玉ねぎ畑広がっています。この干拓地で年間1700トンもの玉ねぎを生産する農業法人エーアンドエスが、新型コロナウイルスの煽りで窮地に立たされているそうです。コロナショックで提供先の飲食店が営業を自粛したり、営業時間を短縮したりしたことにより、出荷できなくなった玉ねぎが400トンもあり、収穫できずに畑で寝たままの状態になっています。春は玉ねぎの収穫シーズン。タイミング悪く、コロナ禍に巻き込まれてしまったわけです。

エーアンドエスは岡山県でも随一の玉ねぎ生産量を誇る農業法人ということもあり、笠原市が救済に動きました。話を聞きつけた笠原氏の小林嘉文市長が現地を視察し、異例のスピードで緊急支援品としてふるさと納税の返礼品に選定したそうです。「楽天ふるさと納税」など「ふるさと納税」サイトに出品しました。楽天も特設ページ「新型コロナウイルスの影響に対する支援」でエーアンドエスの声を届け、支援の輪を広げようとしています。


楽天の特設ページでもエーアンドエスの声を配信

救済活用の手段として参考に


行き場が見つからない玉ねぎは、収穫されることなく、トラクターで潰され、土に還ることになってしまうそうです。生産者にとっては手塩にかけた玉ねぎを自らの手で処分しなくてはいけないのは、何よりもつらいことだと思います。笠岡市としても笠岡湾干拓地の農業や生産者を守りたいという思いから、迅速に対応しました。

400トンという数字はとても大きく、簡単に解決できるものではありません。しかし、少しでも多くの人に玉ねぎを届けることができれば生産者の痛みも和らぐと思います。

このような悲鳴を上げている生産者が日本中、いや世界中にたくさんいるのだと思います。今回、エーアンドエスの玉ねぎが、行政のサポートを受けて、ふるさと納税という手法を活用できたのは、救済策の活用法として参考になるのではないでしょうか。窮地に立たされている生産者は、行政の支援を仰げないか相談してみるのも1つの手でと思います。


「岡山県笠原市」【ふるさと納税】緊急支援品 瀬戸内の土で育てたミネラル玉ねぎ
https://item.rakuten.co.jp/f332054-kasaoka/corona-as/

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