2020.06.07

夢展望、2期連続の赤字に 増税、暖冬、コロナの影響で第4四半期に収益悪化

アパレルECの夢展望の2020年3月期売上高は、前期比13.8%増の78億7100万円だった。2018年10月に買収したシャツ・ブラウスのブランド「ナラカミーチェ」が通期で寄与したことにより、増収になったものの、消費増税や暖冬、新型コロナウイルスにより、第4四半期(2020年1〜3月)に販売不振に陥り、最終赤字になった。当期純損失は1億6900万円。


夢展望の2020年3月期業績

中核事業であるアパレル事業の売上高は、同25.9%増の55億4000万円だった。「ナラカミーチェ」の買収に加え、30代中盤の女性をターゲットとしたブランド「rectangle(レクタングル)」を2019年10月にローンチするなどして、売上拡大につなげた。


事業別の四半期ごとの売上収益と営業利益

アパレル事業は第3四半期(2019年4〜12月)まで営業黒字で推移していたが、消費増税や暖冬、コロナの影響が出てきた第4四半期に営業赤字になった。コロナによる外出自粛で消費者の販売意欲が低減したほか、中国やイタリアなど海外仕入れ商品の納期遅延などの影響もあった。

ジュエリー事業においては、新商品投入や経営改善の効果により第2四半期までは好調に推移したが、消費増税の影響を受け、苦戦した。コロナによる店舗休業の影響もあったが、第2四半期までの好調が奏功し、グループ参画以来初めて通期で営業黒字を計上した。

トイ事業は取引先の新規開拓を行ったことにより、好調を維持できたという。今年に入り中華圏におけるコロナ感染拡大により、商品生産工場が稼働停止し、出荷遅延が発生するなどの影響を受けた。現在は生産環境は回復している。

2021年3月期の業績予想は、コロナの影響を現時点で正確に算定することが困難であることから、未定としている。経営体制を刷新し、新たな資金調達を実施し、業績回復を目指す。

RECOMMEND合わせて読みたい

RELATED関連する記事

RANKING人気記事